一般に工事をする業者は「段取り」で利益を得ています。(一部は、商品・材料からの利益ですし、設計料がきちんともらえて利益がでるという業者さんもありますが)

実際のところ、職人さんは自分で仕事をしながら、営業に回ったり、契約や集金に出たり、ということは両立しにくいので、職人さんはたいてい下請け、もしくは専門職の常雇職人です。

リフォーム業者は、工事を請け負うと、工事の内容をもとに、どの職人をどの順番でいついれるか(極端に言えば職人の「腕」を仕入れるといいますか…)などを計画します。つまり、工程を組みます。

そして、材料や商品をそれぞれの職人が入る日までに、現場に到着しておくよう手配し、前もって養生したり、家具の移動をしたり、掃除をしたり、また仕上がったところの養生をする、といった「段取り」をします。

当日、職人が来れば、工事する範囲、工事内容の詳細、お客様からの要望や伝言をきちんと伝え、指示をしなければなりません。

こういった、「人の手配、モノの手配」が一番の仕事であり、これがスムーズに流れると、職人さんも働きやすく、きちんと・きれいで・効率よく、ていねいな仕上げに反映します。ところが、この段取りがちぐはぐな業者さんが多いのも事実です。(職人の夫いわく…)

例えば…
同じ部屋に同じ日に壁クロスを貼る職人と大工さんを呼んでしまう。
工事当日に材料が届かない・または材料が足りない。
床を貼りたいが、一人で動かせない家具があり、元請け業者が手伝いにも来ない。
大工さんがまだ入っているのに、塗装職人さんを入れてしまう。
ユニットバスの入れ替えの日に、その洗面所の床を貼る職人を呼ぶ…

工程が長いほど、顕著ではありますが、職人さんも帰りたくても、次の日だと来れないので、しぶしぶ…
まだ、顔見知りの職人さん同士だと、なんとか譲り合うようですが、孫請けの職人同士だと、少々冷戦気味になることも。

これらのことはお客様にもどうにもならないことではありますが、あらかじめ業者に工程表を出してもらう、工事を極端にあわてさせない (○日までにできるなら、と工事を注文するなど)商品・材料の準備期間も考えて工事を依頼するなどは、効果があると思います。

また、家具や荷物については、職人まかせにしてしまう業者さんも多いので、誰が移動するのか、費用はどのくらいかを確認しておかれると安心です。